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分析方法紹介/SS試験

2010.11.30コラム

分析方法紹介/SS試験

SSは粒状物質(particulate matter:PM)や、セストン(seston)等ともいわれます。
水中に分散浮遊している不溶解性の粒子状物質のことをいい、粘土鉱物や動植物プランクトンおよびその死骸、下水・工場排水などに由来する有機物や金属の沈殿などで、径が2mm~1μmの細かい粒子のものをSSと称します。
一般に清澄な河川では粘土分が主体ですが、汚濁の進んだ河川では有機物の比率が高く、湖沼や海域ではプランクトンとその死骸が多くなります。

ポイント1 溶解性と粒子性

溶解性と粒子性の区別はそれほど厳密ではありません。一般に、孔径0.45~1μmのフィルターを通過する成分は溶解性または溶存態とし、通過しない成分を粒子性または懸濁態とします。2mm目のふるいを通過しないものは粗大物として水質分析の対象から除外します。
ほとんどの水質成分は、溶解性と粒子性に分けることが出来ます。溶解性のものは項目名の前にDあるいはS、粒子性のものにはPをつけて区別します。例えば溶解性BODはD・BOD、粒子性有機態炭素はPOCといいます。

SSの測定値について

▲SS値の目安


SSが多い場合、次のような影響があります

  • 水の濁りや透明度など、外観が悪くなる
  • 魚類のエラをふさいで死亡させる
  • 太陽光の透過を妨げ、水中植物の光合成を阻害する
  • 沈殿堆積し、底生生物を埋没して死亡または、枯死させる
  • 農業用水の場合、土壌の透水性を低下させ、作物の生育を阻害する
  • 有機性粒子は沈殿後腐敗分解し、悪臭を発生させたり作物の根を損傷する

ポイント1・SSの測定値について
「水質調査の基礎知識」平成12年2月
国土交通省 近畿地方整備局 近畿技術事務所

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