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2013.01.16コラム
カワウは近年、日本各地で増えている鳥です。
特に琵琶湖での増加はすさまじく、現在は2万羽以上いると言われています。今では信じられないことですが、日本のカワウは1970年代に全体で3000羽ほどまで激減し、絶滅が心配されていました。
カワウが増加すると困るのが、漁師さんや釣り人です。ペリカン目に属することから想像されるように、カワウは魚を食べる鳥です。食べる量も多く、一説には琵琶湖の漁師さんが年間に漁獲する量を上回る量の魚が、カワウの胃袋に消えているとも言われています。カワウの急な増加の原因はよくわかっていません。
琵琶湖のカワウが食べているものを調べた結果によると、春・夏はアユ、秋・冬は外来魚のオオクチバスやブルーギルが主だったそうです。もしかすると、アユが産卵を終えて死んでしまい、餌の確保が難しかった冬場に、安定供給される食料である外来魚が出現したことが、カワウの増加に関係しているのかもしれません。
ケケケッ!ケケケケッ!!!
春先に水質研究所の駐車場で作業をしていると、頭上を白と茶色の鳥がけたたましく鳴きながら飛び回ります。ケリです。子育て中の親鳥が人間を外敵とみなし、威嚇しているのです。
たいへん気の荒い鳥で、相手が人間であろうと、カラスであろうと、巣やヒナに近づく相手には激しく威嚇してきます。ケリと言う名前はこのけたたましい鳴き声からついたそうです。毎年春になると、ケリの夫婦が研究所近くの鴨川の河原や空き地に巣を作ります。産卵からふ化、ヒナの独立まで、約2ヶ月。その間、ケリの夫婦は子どもの世話をしながら、ナワバリ防衛行動を続けます。生まれて間もないヒナはよちよちと歩いては虫などのえさをついばみ、危険を感じると親のおなかの下に隠れます。見ていてとてもかわいいのですが、その間も親はケケケッ!と鳴いてこちらをにらみつけてきます。そんなに怒らなくても何もしないよ・・・と思うのですが、言葉が通じないので退散するまで怒られっぱなしです。今年(2011年)も2羽のヒナの成長を観察することができました。研究所周辺は鴨川が流れ、畑や空き地が点在していることから、営巣や子育てに適した土地なのでしょう。